毎月ローストマスターがお客様へのレターとして書き下ろしています。
2014/05/22
「いつもコーヒー便り」5月号を公開しました
2014/04/03
「いつもコーヒー便り」4月号を公開しました
2014/03/15
「いつもコーヒー便り」3月号を公開しました
TOP > いつもコーヒー便り 日記 > 2013年3月号
1.3月は獅子のようにやってきて・・・
2月末には札幌地方の累積降雪量が8年ぶりに多い年になったそうです。どうりでローストマスターの体は悲鳴を上げています。たかだか車一台分の面積と歩道から車道にかかる部分の雪かきですが一晩に20~30cm近く連日まとまって降られるとさすがに体力不足を感じます。
『三月は獅子のようにやって来て、羊のように去っていく』というイギリスのことわざがありますが、北海道の3月はまさしくこのことわざ通りの移り変わりです。
そして3月は卒業の季節。人生の節目となる行事が多いですから親御さんも参加する機会が多いかと思います。いつも思うのですがローストマスターが過ごした学生時代とは違い世の中の環境は様変わりしています。特に経済状況は低成長時代となりました。日本国内の活動だけでは賄うことができず世界を相手にしなければ成長できない状況となっています。
30年先の時代は今の学生さんが担っているわけですから、一人でも世界で戦える人たちが出てきて欲しいと思います。
30年後、ローストマスターはたぶん居ないだろうな~(*^o^*)
2.「いつもコーヒーNOTE」のプレゼント
すでに当店のブログ「自家焙煎倶楽部」でお知らせしていますが、当店のコーヒーを販売いただいている「ケーキハウス アルディ」さんでご購入の方に数量限定で「オリジナルコーヒーノート」をプレゼントしています。
「ケーキハウス アルディ」さんでは「オンリーナイト・ブレンド200g」と「マンデリン・ブレンド200g」の2種類を販売させていただいていますがいずれのご購入でも対象となります。
販売店舗の住所をご紹介します。
ケーキハウス アルディ
〒007-0834
札幌市東区北34条東17丁目1-26
TEL:011-786-1552
10:00~21:00
休業日:第1・3月曜日(祝日の場合翌日)
3.「イエメン共和国」その1
当店で扱っているコーヒー生産国の歴史やコーヒーとの関係をシリーズ的に連載していこうと思います。情報密度の濃い国と薄い国がハッキリと出てしまうかと思いますが、知識だけに頼らず最新情報を調査しながら進めていきたいと思います。
第一弾は去年あたりから当店一番人気となりつつある「イエメンモカ・マタリ」の生産国である「イエメン共和国」を取り上げます。
外務省の海外安全ホームページを見ると、「全土: 退避を勧告します。渡航は延期してください。」とのこと。
政権紛争を収めるため治安部隊との間で衝突があったりテロ組織による外国人への攻撃があったりととても危険な地域です。
この地域で栽培されるコーヒーの風味は「モカフレーバー」と言われる独特の香味は世界中を見渡しても無いですよね。
コーヒー発祥の伝説がある「イエメン」ですが、同じくコーヒー伝説を持つ「エチオピア」は紅海を隔てて対岸にあります。歴史的にも関係性がとても深い国です。具体的にはイエメンに実在した「シバ国」のシバの女王が関係しています。紀元前10世紀の話ですから旧約聖書に出てくるような話です。シバの女王には中東イスラエルの賢者ソロモン王(TV東京系列で放送している“ソロモン流”という番組のタイトルに使われています)との子供がいたりと謎もたくさんあります。
さて、「モカ・マタリ」の「モカ」はイエメンの港町の名前です(地図の▲を確認)。現在は港の役割を終えています。そして「マタリ」は首都サヌアの西「バニーマタル」地方からきた名前です。アラビア語で「雨の子孫達」と言う意味です。この地域は雨が多く適度な湿気があり高度2000m前後でコーヒーに適した地域と言えます。
「バニーマタル」地方で採れたコーヒーを「モカ港」から積み出したものが「モカマタリ」と成るわけです。
来月も「イエメン共和国その2」として連載します。シバの女王とソロモン王に登場していただきます。
《編集後記》
春の雪解けを期待する3月2,3日の北海道地方では暴風雪により数名の方が亡くなりました。ローストマスターの住む札幌でも経験したことの無い暴風でした。子供の頃良く言われていました。こんな暴風の時は出歩くなと。自宅玄関からわずか数メートルしか離れていない場所で遭難してしまうこともあると聞かされていました。
暴風雪の中に入ると1メール先の物さえ見えなくなり今どこに居るかも分からなくなり一歩たりとも身動きできない状態となってしまうのです。ご冥福をお祈りいたします。
3月に入っても一進一退の気候ですが季節の変わり目となりますので皆様お体ご自愛ください。
それでは4月号をお楽しみに。